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「どこの大学に行くんですか?」  「4月から、この高校に入学します!」

by itayayukari

15歳の4月1日。
1歳年上の部活の先輩からクラスのバス旅行に誘われ、伊豆に行った。
1人だけ違う学年だと気まずいと思い、3歳年上の部活の先輩を誘った。
桜を巡る旅だというのに、桜はエイプリルフールの嘘のように全く咲いておらず、挙句に激しい渋滞。
そんなことは御構い無しに、学校生活の思い出について語っていた。

放課後にビデオ撮影の練習を兼ねて、海へ行き砂浜を歩いたり、首塚で山賊ごっこをしたり。
「1年生の文化祭、覚えてる?」
「うん!懐かしいねぇ〜準備の間、ずっと、MDでZARDかけてたw」
「寒い冬は、みんなで100円ずつ出し合って、お菓子を大量に買って部室でお菓子パーティーしたり、
マショマロをストーブに近づけて、焼きマショマロしてたよね!」
「始業式の日の帰りは、3駅位歩いた◎
公園で寝そべったら、芝生が制服について、フードコートに着いても、若干芝がついてて恥ずかしかったw」

ふと、近くの席の人に、「春から、どこの大学に行くんですか?」と尋ねられた。
先輩が大学名を答えた後、私も同じ質問をされた。
「4月から、この高校に入学します!」と答えると、
「え・・・?」
という、一瞬の戸惑いの後、
「あ、そうか。今日は、エイプリルフールだった。」
ということに落ち着いた。
・・・でも、本当に、あと1週間もしたら、質問してくれた先輩の後輩として、高校に入学するのだった。

中高一貫の学校で、部活の創設に携わり、同じように活動してきた。
「1年生」というのは、先輩にとっては、高校1年で、私にとっては中学1年。
放課後ライフはほぼ一緒に過ごしてきたけれど、年の差は常に3つ違っていた。
思い出を共有はしているけれど、実際には先輩は高校生で私は中学生。

中学時代、朝は同級生と通学し、中学生として授業を受け、放課後の部活はほぼ年上。
中学1年の時に、高校2年の先輩は、当たり前のことではあるけれど、
中学3年になる頃には、大学生になっていた。

その日1日、教室での出来事を言葉にすると、3つ、4つ年の離れた先輩達が懐かしそうに、
「うぁ〜中学生でもんね!思春期あるあるだね〜」とか、「反抗期真っ只中だなw」って言われたり。
時に反論しつつも、「そんなものなのかな」って思ったりした。

中学生って、自由に使えるお金も大してないし、バイトで得ることも出来ないし。
教室が世界の全てになりがち。
意図したことでもないのに、何かに巻き込まれたり、ちょっと息苦しいこともある。
そんな中学生の私にとって、部活で一緒の高校生の先輩や卒業した大学生という存在というのは、
とてもありがたかった。

自分と似た性格の子の多くが、発達障がいかグレーゾーンと言われる人達で
生きづらさを抱えていたんだろうなぁとか。
親友を失ってから、
「どうしたら一緒に大人になれたのだろう?今も色んな体験を積み重ねていくことが出来たのだろう?」
と随分と思い悩んでいた時期もある。
実際に、発達障がいやコミュニケーションのことに取り組む中で、必要な人に届ける方法がわからなくなったこともある。色々な体験を経て気づいたことは、差し障りのない人間関係の心地よさとでもいうのか。
問題に直接フォーカスしなくても、元気になれること。

「そとんち」のコンセプトは、「丁寧な暮らしを体験できるおうちのそとの、もう1つのおうち。」なのだけれど、普段、出会わない様々な年齢や環境で生きている人達が、夕食を食べながら真剣に保育の事や、仕事のことを語ったり、それぞれの何気ない話をしていく中で、次の日も頑張れる。
中学時代の部室のような、「ちょっと治外法権?な自由なおうち」を、今、私は作ろうとしている。


itayayukari
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